【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第9話】 オカメインコのぴーちゃん 二面相
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第8話】 蕎麦(そば)の実の食べ方
いつの頃からか、ボタンインコのペンちゃんは殻付きの蕎麦(そば)を「NEKTON(サプリメントの液体)」に浸してから食べるようになりました。飼い主が蕎麦(そば)を食べるときには「そばつゆ」をつけて食べますが、ボタンインコのペンちゃんにとって、蕎麦(そば)の実には「NEKTON」が必要なようです。
ペンちゃんがくちばしを使って器用に蕎麦(そば)の実を食べている様子をご覧ください。
一方、オカメインコのぴーちゃんは殻のない蕎麦(そば)の実を好み、殻付きの蕎麦(そば)は食べません。
しかも、歩きながら食べたり、蕎麦(そば)の実をうっかり下に落としてしまったり…。
でも、ペレットと蕎麦(そば)の実を混ぜておくと、ぴーちゃんは蕎麦(そば)の実を選ぶことが多いので、ぴーちゃんは蕎麦(そば)の実が好きなようです。
オカメインコのぴーちゃんとボタンインコのペンちゃん、両者の食べ方の違いをお楽しみください(以下はオカメインコのぴーちゃんが蕎麦(そば)の実を食べている様子の動画です)。
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第7話】 金属中毒による緊急入院から治療終了までの経過
2021年6月25日(金) ボタンインコのペンちゃん、放鳥中にケージ側面から落下 |
放鳥中に突然のアクシデントに見舞われました。ボタンインコのペンちゃんがケージ側面に衝突して落下し、足が硬直してしまいました。そこで、Nonoママの手でペンちゃんの体を包みながら温めました。そしてその後、ペンちゃんをケージに入れ、安静に過ごしてもらいました。しばらくすると、餌を食べ始めたので、その時は家族一同安心しました。
2021年 6月26日(土) ボタンインコのペンちゃん、止まり木から落下 緊急入院 |
翌朝、ボタンインコのペンちゃんの様子がいつもと異なることに気づきました。止まり木につかまっていられず、歩き方がおぼつかないのです。そして、とうとうケージ内の上部の止まり木から落下してしまいました。明らかに元気がなく、弱っているペンちゃんを病院に連れて行くことにしました。幸い小鳥の病院は土曜日も診療中で、急患として診てもらえることになり、慌てて病院へ向かいました。新型コロナウイルス感染症の防疫対策として、病院に入れるのは付き添い一人までとなっていましたが、それでも病院の待合室は混みあっていました。そして、ペンちゃんの入院がただちに決まりました。その後にわたりお世話になるY先生によれば、ペンちゃんはけいれんを引き起こしていて、命を落とす可能性がある、とのことでした。飼い主はペンちゃんのいないバードリュックとともに帰路につきました。
2021年 6月27日(日) 面会の様子 |
日曜の午後、入院しているペンちゃんと面会をし、主治医のY先生からお話を伺いました。Y先生のお話は以下のとおりです。
- 現時点での診断: 「金属中毒」の症状が出ている。
- 発作: 前日は触っただけで発作を誘発してしまう状態だったが、前日夕方頃から発作は収まっている。
- 意識: もうろうとしていた意識が戻ってきている。
- 消化器系: 緑色便。吐き気あり(「金属中毒」の症状の一つ。「金属中毒」により神経が障害され、胃腸が動かなくなり、吐き気が出ることが多い)。ただし、食べ物を全く受け付けない状況からは脱し、服薬(液体に粉を入れる程度、強制給餌)できるようになった。徐々に流動食を食べられるようになるとよい。
- 入院期間: 最低1週間。食べられるようになったら…。
- 服薬: 金属のキレート剤を1日2回注射。回数を徐々に減らし、レントゲンで金属が体内から排泄されたことを確認できたら中断する予定。金属が体内に残るようであれば、入院期間は延長する見込み。
- 麻痺: 両足に麻痺あり(踵で歩いている)。末梢の麻痺が残る可能性は否定できない。
- 「金属中毒」の予後: 消化器系、足の麻痺、視覚・聴覚に障害が出る恐れも。貧血もあり得る。また、金属が体内から排出される過程で、腎臓の障害が起こり得る。すぐに症状として現れる場合と、金属の排泄時に症状が出る場合がある。この数日が山場。
…前日に飼い主がペンちゃんを見た様子に比べれば、意識がはっきりしていて少し安心しましたが、Y先生によれば、「このまま薬が効かなかったら危ない状況だった」とのことでした。また、もともとペンちゃんはヒトの手が苦手だということを踏まえて、ペンちゃんの緊張、発作を誘発してしまうのを避けるため、Y先生はなるべくペンちゃんに触らないようにした、ともおっしゃっていました。
最後に、「金属中毒」の原因となるようなもの(鈴?おもちゃの表面に付けていた研磨剤?)を部屋から徹底的に除去するよう指導されました。
2021年 6月28日(月) 面会の様子 |
月曜の午後、面会のため病院を訪れました。主治医Y先生の休診日のため、他の獣医師からボタンインコのペンちゃんの様子について以下のように伺いました。
- 消化器系:吐き気も収まってきている。糞の色も落ち着いてきている(前日比)。強制給餌は継続。
- 神経症状:落ち着いてきている(前日比)。
- 麻痺: 変形した足は徐々に開いてきている。
- 現在の環境: プラケースの床にはリードクッキングペーパー+タオル、酸素流入、室内加温(30-32℃)。
面会中、ペンちゃんは変形した足で飛ぼうとしていました。その獣医師によれば、ペンちゃんのそのような姿を見るのは初めてで、「お母さんが(病院に)来たから」飛ぼうとしているのでは、とのこと。飼い主、未婚の母として認められたようです…。ペンちゃんが飛ぼうとする様子を見られただけでも面会に来た甲斐があったと思えた飼い主なのでした。
2021年 7月2日(金) 面会の様子 |
この日に主治医から伺ったお話の内容は以下のとおりです。
- 吐き気: なし。
- 意識: はっきりしている。
- 服薬: 強い薬は中止。胃薬も変更(強めの胃腸薬を使うと、胃腸が強く動き過ぎて消化不良を起こすこと有)。
- 食欲: 有。
- 食事: 強制給餌は継続しつつ、シードも食べられるか観察中。
- 体重: 発症前の体重37-38gのところ、32-33gに減っているので太らせたい。入院開始時30gまで落ちていた(自力で食べられないのと発作のため)。もう少し太って食べられるようになるのが理想。
- 麻痺: 残っているが歩ける。
- 今後の治療: 酸素流入は終了。翌週水曜日にレントゲン撮影を予定(金属が体内から排出されているかの確認)。強めの中毒症状が出ているので、キレート剤の回数を2回から1回に減らしても大丈夫か、なくしても大丈夫か、まで確認してから退院できるとよいのでは。それまでに体重を増やす方が安心できるはず。
2021年7月4日(日) 面会の様子 |
この日に主治医から伺ったお話の内容は以下のとおりです。
- レントゲンの結果:入院日(6月27日)に撮影したレントゲン画像には、「砂肝」に光っている箇所があり、金属中毒を疑ったが、本日撮影したものにはそれがなく、金属と思われるものが消失したと診断。
- 服薬:キレート剤を2回から1回に減らし、それで問題なければキレート剤をなくす。そのまま全体の薬をなくして大丈夫であれば、7月7日(水)に退院。
- 体重: 34g(発症前37-38g)。
- 退院後の環境について: 25℃以下にならないように。まだ足が弱いので、ケージの上り下りを控え、広すぎない空間を準備。自宅で入院している、と思ってほしい。これまでのケージに戻すか、プラケースでの生活が続くかは、今後の様子次第。
(以下は入院時のレントゲン画像です。)
2021年7月7日(水) 退院 |
ボタンインコのペンちゃんの様子や退院後の自宅での過ごし方について主治医から以下のように伺いました。
- 環境(温度): 病院では室温を30℃に設定していた。温度差(体温低下)を避けるため、放鳥はまだ禁止。プラケース内で安静に過ごすこと。
- 服薬: 処方された粉薬を水に溶き、ペンちゃんが自分で摂取できるように環境を整える。ペンちゃんが水入れに口を付けているかを確認のこと。
- 体重: 現在35.5g。体重をキープできているかを確認するため、毎日測定すること。33g以下になってしまったら病院に連絡すること。
- 遊具: 隠れるのが好きなようなので、プラケースにテント(バードテント)を入れるのは可。入院中は仮設テントの中で餌を食べていた。
- 環境(床材): 脚力がまだ弱いことから転倒などの恐れがある。タオルの上にリードクッキングペーパーを敷いて対応(排泄物を吸い取る効果の他、タオルでは足の爪にひっかかる恐れがあるため)。
- 食事: 入院前のものを与えてよい。
- 次回の通院時に向けて: 自宅に戻って食事がとれるか、発作は出ないか、等を確認し、次回の通院時にプラケースからケージに戻せるか等について検討予定。
(以下は処方された薬の画像です。)
2021年7月13日(火) ここで、ようやく金属中毒の原因が明らかに! |
ボタンインコのペンちゃんの金属中毒について、鈴の表面か、あるいはおもちゃの表面の研磨剤をかじってしまったことが要因と考えていました。けれども、放鳥時もケージ内でもそれらをかじった形跡があるわけではなく、はっきりとした原因は分かっていませんでした。
そんな中、Nonoママがカーテンを洗濯しようとしたときに、カーテンの金属部分がかじられていることに気づきました。おそらく、何らかの原因でカーテンがペンちゃんのケージ内に入ってしまい、ペンちゃんが食べてしまったのでしょう。
(以下は、ペンちゃんがかんだと思われるカーテンの金属部分の画像です。)
では、なぜ隣にいるオカメインコのぴーちゃんは無事だったのでしょうか。ぴーちゃんのケージとカーテンの間にアクリル板を入れていたのです。一方、ボタンインコのペンちゃんケージとカーテンの間にはアクリル板を入れていませんでした。再発防止のため、ペンちゃんのケージにもアクリル板を挟むことにしました。ペンちゃん、配慮が足りない飼い主を許してください…。
(以下は、自宅療養中のペンちゃんと、その隣で元気に過ごすオカメインコのぴーちゃんが並んでいる画像です。)

2021年7月16日(金) 通院 |
ボタンインコのペンちゃんの診察時の内容は以下のとおりです。
- 体重: 35g。肉付きも落ちておらず安定している。
- 歩行: 可。テントの上を登れる。足の力もついてきた。
- 吐き気: なし。
これらのことを踏まえて、以下の方針が決まりました。
- 環境: ケージでの生活に戻す。ただし、ケージ内の配置物(止まり木など)を低めに設定。
- 服薬: 薬の量を減らす。
- 環境(温度): 以下、質疑応答。
Q: 自宅の温度は28-30℃あるが、ヒーターは必要?
A: 本人次第。体が細くなっていたり、足が冷たくなっていたり、といった体の様子を観察し、必要に応じてヒーターを使えばよい。温度が高すぎる(30℃を過ぎる)と熱中症の恐れもあるので、エアコンを入れなくても空気を循環させる(窓の開閉、換気扇の使用)などの工夫を。
(以下は、診察のときにテントの上に登り、話を聞いている(?)ペンちゃんの画像です。)
2021年7月30日(金) 通院 |
前回の通院時からの経過を主治医の先生にお伝えし、めでたく服薬・治療が終了となりました。
ペンちゃんの緊急入院が決まってから、「インコ(小鳥)の金属中毒」についていろいろと調べる中で、治療が遅れたり重い症状であったりすると死に至ることもあると知り、不安な日々を過ごしました。でも、適切な治療を受けることができたのは本当に幸いでした。約1か月の金属中毒の入院・通院治療を経て、ボタンインコのペンちゃんがいかに大切でかけがえのない存在であるかを改めて痛感しました。
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第6話】 ボタンインコ・ペンちゃんのおしゃべり
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第5話】 ボタンインコのペンちゃん・リュックでおでかけデビュー
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第4話】 ボタンインコのペンちゃんのリュック(鳥用キャリーリュック)
昨年、飼い主はオカメインコのぴーちゃんに下記のサイト(Cellteiさん)でバードキャリーリュック (Pak-o-Bird) を購入しました。注文時のCellteiさんからの返信が比較的早く、気持ちよく取引できました。
ぴーちゃんのバードキャリーリュック(Pak-o-Bird)は大きさ、丈夫さの点では申し分ないのですが、メッシュ素材でリュックの外から中の様子が見にくい(中からも外の様子が見づらい)のが難点です。また、大きな出入り口が1ヶ所だけなので、ちょっと餌をリュックの中に入れて食べさせたいときなどに不便です。
そして本日、ボタンインコのペンちゃんのためのリュックが届きました。待ちに待ったリュックがアメリカから届いたので、実際に外出する前にリュックに慣れてもらうことにしました。
今回ボタンインコのペンちゃん用のリュックを購入する際に、さまざまなリュックを探し検討しました。そこで、今回購入は見送ったものの、透明な素材でできている他のバードリュックもAmazon.comのサイトで見つけたので、以下に紹介します。これから購入される方にとってご参考になれば幸いです。
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第3話】 鳥のソーシャルディスタンス
ところが、ペンちゃんは以前ほどぴーちゃんに近づき過ぎなくなり、ぴーちゃんも以前に比べればぴーちゃんを避けなくなりました。徐々にお互いの距離感を学び始めたようです。
そして、ペンちゃんはぴーちゃんを追いかけているうちに、人の肩に乗るようになりました! ペンちゃんを家族の一員として迎えるときに、ペットショップの店員さんに「この子は人が苦手で…」と言われていましたが、今のペンちゃんは人の手や指が苦手であったとしても、人そのものが苦手ではないようです。
鳥語でたくさん話し、おもちゃで遊ぶのが上手なペンちゃんの今後が楽しみです。
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第2話】 ケージ越しに対面
小鳥たちの安全の確保のため、オカメインコのぴーちゃんと放鳥の時間をずらしました。
そして今度はオカメインコのぴーちゃんの放鳥時間になりました。ペンちゃんはぴーちゃんに近づこうとするのですが、ぴーちゃんはペンちゃんを避けていました。臆病なぴーちゃんなのでした。
【オカメインコとボタンインコ “P&P” 第1話】 ボタンインコ・ペンちゃんのお迎え
2021年3月、青いボタンインコをお迎えしました。
ペンギンに似ているので、飼い主は「ペンちゃん」と名付けました。
ペンちゃんのケージ(鳥かご)が届くまでは、オカメインコ「ぴーちゃん」のリュックで仮住まいです。
ペンちゃんがこれまでペットショップで食べていたシードやペレット(ぴーちゃんの餌より高級!)に加え、ぴーちゃんの餌(えさ)も用意したところ、ペンちゃんが真っ先に食べたのは、ぴーちゃんが食べ残していたフランス産の赤粟穂でした。
何はともあれ、ペンちゃんが食べてくれたので、家族は皆安心したのでした。